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- 耳小骨連鎖異常
術中依存からの脱却。耳小骨連鎖異常の術前把握を目指して。
金沢大学附属病院 耳鼻咽喉科
杉本 寿史 先生
導入時期:導入時期:2021年春
現存する検査機器では耳小骨連鎖異常を正確に診断することは困難であり、手術にて直接鼓室内を観察し耳小骨の形態と可動性を確認することが唯一の確定診断法となっています。連鎖異常の手術は病態により術式が大きく異なり、また術前予測と術中所見が異なる場合には予定していた術式を変更せざるを得ないケースが存在します。したがって正確な術前診断ができないことは術者にとって大きな負担となっています。また術前に確定診断できないため患者さんへのインフォームドコンセントが不十分なものとなり、手術をためらう患者が少なからず存在すると考えられます。このような問題を解決したい、ということが本研究をすすめる動機となっています。この新規検査法によりこれまで不可能であった耳小骨連鎖異常の正確な術前病態予測とそれに基づく治療アルゴリズム立案を実現化したいと考えています。